(仕事術)「ICE スコアリング」優先度順位付けフレームワーク
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ICE スコアリング: 優先順位付け
ICE スコアリング は、Hacking Growth というの著者のショーン・エリス氏によって提唱されました。特に初期段階の開発で、アイデアが流れ、チームの勢いを保つことが求められる場合に適しているといわれています。
ICE の要素
ICE は以下の要素を表します:
- Impact (インパクト): アイデアがもたらす効果や重要性を評価します。
- Confidence (コンフィデンス): アイデアを実行することへの信頼度や確信度を示します。
- Ease (容易さ): アイデアを実行するために必要な労力の容易さを示します。高い数値は、より容易に実行可能であるという意味になります。低い数値は、より複雑である事を意味します。
点数付け
ICEメソッドでは、これらの要素に1から10のスケールで点数をつけます。スケールは自ら定義する必要があります。
ICE スコアの計算方法
これらの要素を数値化し、以下の式でICEスコアを計算します:
REACH x IMPACT x EASE = ICE スコア
ICEスコアも高いほど、優先度が高いアイデアとされます。インパクトが大きく、かつ実現可能性が高いアイデアが重視されます。
ICE スコアリングの計算例
この例の場合、以下の優先度順位付けになります。
- Feature 2 (ICE スコア = 112)
- Feature 3 (ICE スコア = 75)
- Feature 1 (ICE スコア = 35)
メリットとデメリット
メリット
- シンプルさ: ICEスコアはインパクト、コンフィデンス、容易さの3つの要素からなるシンプルな評価指標です。このシンプルさにより、簡潔にプロジェクトやアイデアの優先順位付けが可能です。
- 迅速な評価: ICEスコアは1から10のスケールで要素を評価し、簡単な計算式でスコアを導出します。そのため、迅速に異なるアイデアやプロジェクトを比較・評価することができます。
- 重要性の反映: インパクト要素が高いスコアになることで、プロジェクトやアイデアの重要性を適切に反映します。重要な成果や効果をもたらすアイデアに重点を置くことができます。
デメリット
- 総合的な視点の不足 : ICEスコアは3つの要素を独立して評価し、平均化することでスコアを算出します。しかし、全体的な視点やリーチのような要素は考慮されていません。
- 信頼度の欠如: ICEスコアではコンフィデンス要素は評価されますが、その評価は主観的であり、予測精度には限界があります。特に未知の要素や不確実性の高い場合には正確な評価が難しいことがあります。
- 労力やリソースの評価不足: ICEスコアでは容易さ要素が評価されますが、具体的な労力やリソースの評価が不十分です。プロジェクトの実行に必要な具体的なリソースやスキルなどが評価対象外となることがあります。
まとめ
ICEスコアリング は、定量(数値)を元にした優先順位付けフレームワークです。そのシンプルさからスピーディーに優先順位付けをする必要がある場合に適していると言われています。
適切なコンテキストでICEスコアリングを活用することで、効果的なプロジェクト管理や意思決定を行うことができます。